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2026.08.03

使い捨てから一生モノへ。プラスチックフリー月間に見るNZの犬タグの変化とは?~南半球のDog's letter~

使い捨てから一生モノへ。プラスチックフリー月間に見るNZの犬タグの変化とは?~南半球のDog's letter~

世界の様々な地域に順応して暮らしている犬たち。
ところ変われば犬とのライフスタイルも変わります。日本とはちょっと違う?!共通してるかも?!と思える目新しいドッグライフ情報。今回は、プラスチック削減の取り組みに関する犬のタグ素材の変化についてご紹介します。

DOG's TALK

この記事を書いた人:グルービー美子

この記事を書いた人:グルービー美子

ニュージーランド・オークランド在住のトラベルライター。JAL機内誌やガイドブック「地球の歩き方」などに寄稿。子供の頃から柴犬と暮らし、現在はサビ猫のお世話係。趣味はサーフィン。

環境問題を考える脱プラ月間

毎年7月に「プラスティックフリー・ジュライ(Plastic Free July)」と呼ばれるプラスチック削減に取り組む運動月間があるのをご存知でしょうか。2011年からオーストラリアで始まったもので、現在は世界中で1億人以上が参加する一大キャンペーンとなっています。

環境保護に熱心なニュージーランドでも約10年前から国をあげてプラスチック規制を段階的に進めてきました。そしてその影響は犬の飼い主にも及んでいます。実は今、犬の登録タグが使い捨てプラスチックから生涯使える素材へと変わりつつあるのです。今回はその新しい犬タグについてご紹介します。

NZで進む犬タグのアップデート

ニュージーランド政府の財政年度は7月1日から翌年6月30日まで。犬の登録もこの年度ごとに各自治体へ更新する必要があります。犬を登録すると、日本の鑑札に相当するタグが交付され、犬へ常時装着することが義務付けられています。

少し前までこのタグは一般的にプラスチック製で、毎年付け替えられていました。しかしプラスチックごみ削減の流れを受け、各自治体で素材の見直しが行われています。2022年にクライストチャーチ市が生涯使える金属製の犬タグに切り替えたのを皮切りに、2026年7月からはさらに多くの自治体が一生モノのタグを採用することに決めました。

ワイカト地方で今年から導入された新しい犬タグ

ワイカト地方で今年から導入された新しい犬タグ

そのひとつが北島ワイカト地方で、耐久性に優れた金属製のタグを導入。同地方の規制・顧客サービス部門マネージャーであるロシェル・ディーンさんは、これによりプラスチック廃棄物の削減だけではなく、飼い主の手間も軽くなると述べています。

「毎年の付け替えが不要になり、犬の登録のみを更新すればよくなります。自治体から送る更新のお知らせは郵便ではなくEメールで受け取るよう推奨し、ペーパーレス化も進めていきます」
新しいタグは犬のサイズに応じて直径25mmと30mmの2種類を用意。一生使えるほど丈夫ですが、万一紛失したり壊れたりした場合は再交付が可能です。

迷子犬の保護に役立つ機能付きタグも登場

サスティナブルな取り組みだけではなく、犬が迷子になった際に役立つ画期的なサービスを同時に導入した自治体もあります。北島北部のファーノース地方では、今年からクライストチャーチに拠点を置く企業・Doggone社が開発した新しい犬タグの利用が始まりました。

ファーノース地方の新しいDoggone社製犬タグ。ストラップタイプのタグもあります

ファーノース地方の新しいDoggone社製犬タグ。ストラップタイプのタグもあります

ストラップタイプのタグをつけた犬

ストラップタイプのタグをつけた犬

この犬タグはリサイクルプラスチックを使用し、生涯使える設計となっています。特筆すべきは各犬に発行された識別番号が記載されており、迷い犬を保護したときにこの識別番号を通信料無料の専用番号へショートメールで送るだけで、直ちに飼い主に連絡が行く仕組みになっている点。アプリを使って犬のプロフィールを記入することもでき、犬の健康情報や行動パターンを犬の保護者と共有できる機能も備わっています。これまでに5000頭以上の迷い犬が飼い主のもとへ戻った実績を誇り、北島マナワツ地方、南島カイコウラ地方などほかの自治体でも採用が広がっています。

2025年の調査によるとニュージーランドに登録されている犬の数はおよそ58万頭。犬タグは小さいものとはいえ、これほどの数のプラスチック廃棄物を毎年削減できれば、環境問題への大きな貢献につながるでしょう。