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2023.03.13

犬の留守番、何時間まで大丈夫?ケージはいるの?上手にお留守番させるコツ

犬の留守番、何時間まで大丈夫?ケージはいるの?上手にお留守番させるコツ

犬とはなるべく一緒に過ごしたい、と思うのが飼い主心というものですが、やむを得ない事情や普段の仕事などで犬に留守番をさせなくてはいけない場面も出てきます。
でも、「上手くできるかな?」「吠え続けるのでは?」「何時間まで大丈夫なの?」「ケージやクレートは必要?」と心配になる方も多いはず。

そこで今回は、「犬と留守番」というキーワードで上手な留守番ができるようになるために飼い主ができる工夫やコツ、注意点などをまとめてご紹介します。

犬の留守番時間はどれくらい?

犬の留守番時間に正解はありませんが、最初は短く、徐々に長くして健康的な成犬で8時間以上の留守番をさせるという場合も少なくありません。もちろん、犬の年齢や体調にもよります。

子犬の留守番時間について

しかし、子犬の場合は1日に細かく分けて食事を与える必要があります。これは消化器系の成長が未発達のため、一度に大量の食事を食べることができないこと、そしてこまめにエネルギー補給をしなくては低血糖症などのトラブルに繋がるリスクがあるためです。
日本では、生後2か月~3か月頃で家にやって来る子犬が多いですが、この時期は3~5回に食事を分けて与えることが推奨されていることもあり、子犬の時期の食事には工夫が必要です。

犬だけで留守番をさせるのはかわいそう?

「犬だけを残して家族みんなが出かけてしまうのはかわいそう…」と思われる方もいるかもしれませんが、現実問題として犬だけで留守番をさせるという人が大半です。
ペットカメラなどを販売する企業の調査では、実に犬と暮らす世帯の8割が犬だけで留守番をさせると回答したという結果が出ています。

ポチのスタッフも、一緒に暮らす犬を留守番させて働いていますが、日中の犬たちはのんびりとマイペースに過ごし、ぐっすりと寝ていたり、お気に入りのスペースで誰にも邪魔されずに過ごすことを楽しんでいるようです。実際、ペットカメラを設置した家庭では、留守番中の犬がマイペースに普段は使わないおもちゃで遊んでいたり、窓の外を興味津々で眺めていたり、意外と動き回っている様子が記録されていたという声もあります。犬も犬なりに「留守番中の過ごし方」を見つけます。
犬と人との共生のためには、飼い主に依存しすぎない犬の成長を促すことも大切です。

「吠える」「イタズラ」…犬だけの留守番、リスクは?

犬も留守番ができる、とはいえやはり心配になってしまうもの。代表的な犬の留守番のリスクには以下のものがあります。

・犬のイタズラ
・犬の体調の急変
・無駄吠え
・トイレの失敗、粗相
・不慮の事故
・犬にストレスが溜まる

 

■犬のイタズラ

飼い主と一緒にいるときは、おとなしくて、いい子にしている犬でも、留守番中は監視者がいないことに気が付き、イタズラをしていた…。なんてことはよくあります。犬が大きくなっても、老犬でも起こるケースがあります。

<犬のイタズラの例>

ゴミ箱が漁られている
クッションやソファがボロボロ
くつやスリッパが片方だけ3枚おろしになっている
犬用トイレがぐちゃぐちゃ
クレートを破壊する
カーテンが引きちぎられている
本や雑誌がグシャグシャ
花瓶が落ちている
ラグが引きずられている
ゲーム機のコントローラーが木っ端みじん
電気コードをちぎった

などなど…。
犬と暮らした経験のある方なら、無限に出てくるのではないでしょうか。大型犬のパピーのイタズラでは、さらに豪快に"壁に穴""ドアを破る"というものもあります。
でも、(恐らく)犬は飼い主を困らせるためだけにいたずらをしているわけではありません。
留守番中に退屈だったり、時間の上手な使い方を知らなかったりすると、イタズラをする…ともいわれています。中には、過去にイタズラをしたら席を外していた家族が飛んできたことを覚えていて、「イタズラをしたら家族が帰ってくるかも…」と思っている可能性も。家族を恋しく思うが故の行動の可能性もあります。
一般に、子犬のイタズラは成犬になると落ち着くことが多いです。

 

■犬の体調の急変

次に留守番中の心配事として、外出中に犬の体調が急変してしまうことです。やはり体調が不安定な子犬の時期や、持病があるハイシニア犬は万が一のことを考えてしまう方は多いと思います。
ペットカメラなどを使って犬を見守る人もいます。

 

■無駄吠え

ご近所の迷惑になってしまう無駄吠え。
犬は家族がいなくなってしまったことに強い不安を感じたりしたときに、大きな声で呼び戻そうとして吠え続けてしまうことがあります。
とはいえ、大きな声で吠え続けるからといって家に戻ってしまうと「吠えれば家族が来てくれる」と勘違いさせてしまいかねません。
犬のためにも、強い決意をもってある程度の時間外出をして「吠えても良いことがない」と分かると、吠えなくなることも少なくありません。

■不慮の事故

犬や猫などのペットが原因となって起こる事故もゼロではないのが現実です。事故件数の約72%にあたる56件が火災で命を落としているのです。
事故の中には、犬や猫がガスコンロやIH調理器などのスイッチを入れたために火災になった例もあります。
ペットが飛び乗ったり、スイッチを押したりしても事故にならないように次のような対策をとっておきましょう。

    • 機器にロックをかける
    • 出掛けるときは犬をケージに入れる
    • ガスの元栓を閉める
    • 電気製品のプラグを抜く
    • 近くに燃えるものをおかない

 

■犬にストレスが溜まる

留守番に慣れていない犬は、一人にされることに強い恐怖や不安を感じてしまうことがあります。しかし毎日きちんと家族が帰ってくると分かるようになったら、次第に留守番に慣れていくことが多いです。成犬になっても家族が出かけてしまい、留守番をするたびに体調を崩してしまう…そんな場合は、分離不安症という状態になっている可能性があります。

 

■ 分離不安症

分離不安症(separation anxiety disorder)とは、人間の子どもの成長において愛着対象である母親から分離されることで、強烈な恐怖を覚える状態を指す疾患ですが、犬にも起こり得ます。飼い主が不在になることで極度の不安を感じてしまい、吠え続けたり破壊行動に出るようになるほか、粗相を繰り返すようになるなど、さまざまな問題行動を起こすような状態を指します。

犬の留守番にケージ・クレートは必要?

犬は自分のテリトリー(縄張り)を持ち、そこにいると安心感を覚える習性があります。
また、狭くて暗い場所を好む動物でもあるので、留守番させるときにはケージやキャリー、クレートやサークルなどを用意して安心感を与えることは効果的。リラックスして不安を和らげるだけではなく、外の物音などにも過剰な反応をせず落ち着いて過ごせるかもしれません。

ケージやクレートを置く部屋は、犬が過ごしやすいように一定温度にしておくとより居心地よく過ごせると思います。

犬の留守番を成功させるためのチェックポイント

犬に留守番をしてもらう時には、以下のようなことは意識しておきたいところ。
最初は不慣れな犬たちでも「上手く留守番ができた!」という成功体験を重ねていけば、徐々に上手に留守番ができるようになっていきます。そのためにも、飼い主がサポートをするような感覚で見守ってあげるのが良いと思います。


【出かける前にチェック!】
・丈夫なおもちゃを準備する
・クレートやケージに入れておく場合でも、部屋を片付ける
・ドアや窓の戸締りをする

おわりに

留守番でよく言われることは、何気なく出ていき、何気なく帰ることが重要ということ。

「いい子でお留守番してるのよ」と話しかけたり、別れを惜しむようなそぶりを見せると、これから嫌なことが起こる宣言と犬が理解してしまうことも。このことが、犬にとってはストレスの原因となったり、無駄吠えのスイッチとなってしまうケースも少なくないそうです。

何気なく出ていき、何気なく帰ることを繰り返しているうちに、「そういえばいなかったな~」と犬も家族の不在に慣れていく、という話もあります。
ともあれ、犬にも性格がそれぞれあります。どんな方法が合っているかはその子にもよるので、いろいろな方法や考え方を試してみるのも良いかもしれません。

犬に留守番をさせることに対して、心配する飼い主は多いです。でも、だからと言ってずっと家に家族といると、犬はいつまでも家族から離れることができないままになってしまいます。
できれば、犬との暮らしは互いに無理なく長く続くものにしたいですよね。飼い主は必ず帰ってくる、という犬から信頼される関係性を築いていきましょう。

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